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Instagramの「ショッピング機能とは? 設定方法や活用ポイントを解説

「ショッピング機能」は、Instagramの投稿から商品を販売し、ユーザーが購入できるようになる機能です。

ユーザーはスムーズに商品の詳細ページに移行できますし、投稿者はユーザーの離脱を防ぎやすくなるため双方にメリットがあるのが特徴です。

この記事では、Instagramにおける「ショッピング機能」の設定手順と実際に運営する際のポイントを解説しています。

「ショッピング機能」の設定手順

インターネットで商品を販売している方におすすめの「ショッピング機能」は、導入するまでにいくつかステップを踏みましょう。

設定手順は以下の6つのステップです。

1.Instagramショッピングの設定条件を確認する

2.ビジネスアカウントかクリエイターアカウントに切り替える

3.Facebookとリンクする

4.Facebookでページを用意する

5.Facebookカタログを追加する

6.ショップを公開する

それぞれどのような設定や操作が必要なのか解説します。

1. Instagramのショッピングの利用要件を確認する

「ショッピング機能」を利用するにあたって、まずは利用要件を満たしているのか確認しましょう。

利用要件は4つあり、公式サイトに記載されています。

※なお、本記事の情報は2021年10月時点での情報です。

最新の情報はInstagram公式ページをご参考ください。

  • Instagramショッピングを利用できる国に拠点がある
  • Instagramのショップで販売可能な商品を扱っている
  • 販売者契約とコマースポリシーを遵守している
  • ビジネスで所有しているウェブサイトドメインで商品を販売する予定である

上記の要件をすべて満たすとInstagramのショッピングにアクセスできるようになります。

2. ビジネスアカウントかクリエイターアカウントに切り替える

「ショッピング機能」はビジネスアカウントかクリエイターアカウントでなければ利用できません。

アカウントを作成する場合、おすすめはビジネスアカウントです。

ビジネスアカウントは、Instagramをビジネスで利用するときに役立つ機能が使えるようになるアカウントで、広告の配信やアカウント分析などの機能を利用できるようになります。

アカウントを変える手順は以下の通りです。

1.「設定」を開く

2.「アカウント」を選択

3.「プロアカウントに切り替える」を選択

4.プロアカウントの特徴を読む

5.「ビジネスアカウント」を選択する

以上の手順でビジネスアカウントに切り替えが完了します。

3. Facebookとリンクする

ビジネスアカウントに切り替わったらFacebookページとリンクさせます。

手順は以下の通りです。

1.ビジネスアカウントの「プロフィール」に移動

2.「プロフィールを編集」を選択

3.「ビジネスの公開情報」で「ページ」を選択

4.リンクさせたいページを選択(Facebookページを用意していない場合は「新しいFacebookページを作成」を選択)

連携作業をスムーズに進めるために、事前にFacebookページを作成するのがおすすめです。

また、Facebookには「Facebookページショップ」という機能があります。

Instagramのビジネスアカウントとリンクする際は、Facebookページのみが必要になるので、Facebookページショップの用意は必要ありません。

4. Facebookでショップ情報とカタログを設定する

「ショッピング機能」を利用し、Instagramで商品を紹介する場合に作成するのがビジネスアカウントとリンクしたFacebookページに「ショップ情報」と「商品カタログ情報」の2つです。

「ショップ情報」と「商品カタログ情報」の作成は、Facebookにて行います。

1.Facebookの「設定」を開く

2.左側のメニューから「テンプレートとタブ」を選択し、一番下の「タブを追加」をクリック

3.「ショップ」のタブを追加する

4.「ショップ」から「商品を販売」をクリック

5.「コマースマネージャーに移動」をクリック

6.チェックアウト(清算方法)を選択

7.ショップと紐付けする「Facebookアカウント」と「Instagramアカウント」をそれぞれ選択する

8.「新しいカタログを作成」を選び、カタログの名称を記入

9.商品販売サイトのURLを入力

10.「販売者契約」を確認し、同意する場合はチェックボックスにチェックを入れて「設定を完了」をクリック

以上が、Facebookページでショップ情報と商品カタログ情報を作成するまでの手順です。

実際に商品をカタログに入れて作成するときは、「コマースマネージャー」というFacebookのビジネスツールで作業すると簡単に作成できます。

5. ショップを公開する

ショップ情報と商品カタログ情報の作成が完了したら、ショップを公開できるようになります。

「概要」タブの中に「ショップを公開」と書かれている箇所があるのでクリックしましょう。

チュートリアル動画が用意されているので、初めての方は動画を見ながら設定するのをおすすめします。

ショップ内で商品をどのように表示するのか、商品の配置などを設定します。

最後に「アップデートを公開」をクリックして完了です。

FacebookやInstagramで作成したショップが表示されるようになりますが、審査を受けて承認されなければ商品の販売はできません。

InstagramのアカウントとFacebookページを紐づけておくと、「アップデートを公開」をクリック時に自動でInstagramのショッピングの審査がされます。

審査が承認されると商品の販売ができるようになります。

「ショッピング機能」の設定前に確認すべきこと

「ショッピング機能」を利用するには、Instagramとは別のコマースポリシーを満たす必要があることに注意が必要です。

このポリシーに違反する商品やサービスを提供しようとしても審査に通りません。

2021年10月現在、コマースポリシーで販売の禁止や制限がされているコンテンツは以下の通りです。

【禁止されているコンテンツ】
・コミュニティ規定に違反しないもの
・成人向け製品
・アルコール
・動物
・人体の一部および体液
・デジタルメディアおよび電子機器
・差別
・証書、通貨および金融商品
・ギャンブル
・有害な商品や危険物
・人的搾取および性的サービス
・経口サプリメント
・求人
・医療・ヘルスケア製品
・販売する商品がないもの
・医薬品、薬物および麻薬に関連する器具
・明らかに性的の製品
・リコール対象製品
・サービス
・盗難品
・サブスクリプションおよびデジタル製品
・第三者の権利侵害
・タバコ製品や関連する器具
・武器、弾薬および爆発物

【制限されているコンテンツ】
・イベントチケットまたは入場チケット
・ギフトカードおよびクーポン

上記に当てはまる商品やサービスは許可されません。

「ショッピング機能」を企業が導入してできること

「ショッピング機能」は広告性能が優れていることが特徴です。

例えば、「商品単品ではなくコーディネートで訴求できる」「効果的な広告を配信できる」といったマーケティングができます。

ここではそれぞれ詳しく説明します。

商品単品ではなくコーディネートで訴求できる

アパレルブランドやアパレルショップのコーディネートをInstagramに公開する際、従来では、1枚の画像に1つのリンクしか設定できません。

そのため、ジャケットやトップス、パンツなどそれぞれ分けて投稿する必要がありました。

しかし「ショッピング機能」ならば、1つの画像に複数のリンクを設置できます。

例えば、似たようなジャケットを持っているからシューズだけ購入したいという場合などに、1枚の画像からスムーズに商品詳細ページにアクセスできます。

商品詳細ページにスムーズに行けることは、ユーザーにとって便利ですが、広告主にとってもユーザーの離脱を防ぐ効果が期待できるため、双方にとってメリットがあると言えるでしょう。

効果的な広告を配信できる

ショッピング投稿の広告配信は、すでにInstagramのアカウントで投稿されているもののみ利用が可能です。

「ショッピング機能」ではフォロワーやファンのリアクションなどを数値化したものを確認できます。

反応が良かった投稿を広告としても利用することで、ターゲットユーザーからの反応が大きくなる効果が期待できるでしょう。

「ショッピング機能」を活用するためのポイント

「ショッピング機能」を効果的に活用するポイントは、Instagramのショップであることを強く意識して運営することです。

Instagramのショップに訪問してくれるユーザーは、購買モチベーションが非常に高いという特徴があります。

購買してくれる可能性が高いユーザーに対して、どのような運営を行えばユーザーに喜ばれるのか考えるといいでしょう。

例えば、来訪してくれたユーザーの行動分析することや、興味を持つ商品の特徴や共通点、ほかにも商品のラインナップは十分であるかなど、ユーザーの目線で準備をすすめると高い効果が期待できるでしょう。

Instagramの「ショッピング機能」を有効に活用しよう

「ショッピング機能」はネットショップの販路開拓や売上向上が期待できる機能です。

ショッピング機能を使用するためには、Instagramのアカウントをビジネスアカウントに切り替えたり、Facebookとリンク付けが必要だったりと少し手間はかかってしまうかもしれません。

しかし、商品の訴求がしやすくなり、ユーザーの関心度などを把握できるため広告効果の向上が期待できるというメリットもあります。

ECサイト(ネットショップ)を経営している方はInstagramの「ショッピング機能」を利用するのをおすすめします。